3ヶ月の沈黙を破り、最大の不満がついに解消
GoogleのAIツール「NotebookLM」のスライド作成機能に、待望の2つの新機能が追加されました。
- スライドごとの個別修正 ── 気になるスライドだけをAIに指示して直せるように
- パワポ形式(.pptx)での書き出し ── 作ったスライドをそのままPowerPointで開ける
2026年2月17日にNotebookLM公式が発表し、すぐに使えるようになっています。現在はGoogle AIの有料プラン(Pro / Ultra)のユーザーが対象で、無料ユーザーにも数週間以内に届く予定です。
2025年11月にスライド機能が登場して以来、「作った後に直せない」「PDFでしか保存できない」という2つの不満が多く寄せられていましたが、約3ヶ月でどちらも解消されました。
そもそもNotebookLMとは?
NotebookLMは、Googleが開発したAI搭載の調べもの・資料作成ツールです。
最大の特徴は、自分がアップロードした資料だけを元に回答や資料を作ること。PDFやGoogleドキュメント、Webサイト、YouTube動画などを読み込ませると、その内容だけを根拠にしてAIが回答してくれます。ネット上の不確かな情報を混ぜないので、信頼性の高い出力が得られます。
2023年にGoogleの実験プロジェクトとして登場し、2024年にはAIが読み上げるポッドキャスト風の音声まとめ機能で大きな話題に。そして2025年11月、資料を読み込ませるだけでスライドを自動生成する機能が追加されました。
歯科業界ではこう使える ── 4つの活用パターン
1. 院内資料の統合・検索
散らばっている論文やガイドライン、過去の症例報告などを一箇所にまとめてアップロード。「この治療法の注意点は?」とAIに聞けば、アップロードした資料の中から根拠付きで答えてくれます。
2. 勉強会・セミナーの資料づくり
専門的な論文を読み込ませて、「スタッフ向けにわかりやすく説明するスライドを作って」と指示するだけ。院内勉強会用の資料が短時間で出来上がります。
3. 学習・研究の効率化
最新論文の要約をまとめて作ったり、学会発表用のスライド構成案を考えてもらったり。膨大な資料を読む時間を大幅に短縮できます。
4. 専門的な質問への即時回答
「インプラントの最新ガイドラインで気をつけるポイントは?」といった質問に、アップロードした資料を根拠にして即座に回答。どの資料のどこに書いてあるかも教えてくれます。
これまでの問題 ──「1文字のミスでも全部作り直し」
2025年11月にスライド機能が登場した当初、致命的な制約がありました。
作られるスライドは**1枚ずつAIが描いた「画像」**でした。パワポのようにテキストを選んで書き換えることができず、たとえば「3枚目の誤字だけ直したい」という場合でも、スライド全部を最初から作り直すしかなかったのです。
もう一つの壁 ── PDFでしか保存できなかった
保存形式もPDFだけ。パワポやGoogleスライドへの書き出しには対応しておらず、Googleの公式ヘルプにも「PDFでダウンロード」としか書かれていませんでした。
そのため、外部のツールでPDFからテキストを無理やり抽出して作り直したり、有料の変換サービスを使うなど、かなり手間のかかる回り道を強いられていました。
新機能1 ──「作り直し」から「対話的な修正」へ
今回追加された1つ目の機能が、作ったスライドをAIへの指示で個別に修正できる機能です。
これまでは「全部やり直し」しかなかったのが、気になるスライドだけを選んで「ここをこう直して」と伝えるだけで、AIがそのスライドだけを作り直してくれます。
操作はとてもシンプル
- 鉛筆アイコンをクリックして編集画面へ
- 左側の一覧から直したいスライドを選ぶ
- 画面下の入力欄に**「もっと短くして」「数字を目立たせて」など指示を入力**
- AIがそのスライドだけを作り直して反映
「内容をもっとシンプルにして」「文字を大きくして」といった日本語の指示で修正できます。
ただし、パワポのような直接編集はできません
注意点として、テキストを直接クリックして書き換えたり、図をドラッグして動かすことはできません。スライドは引き続きAIが描いた画像なので、あくまで「AIに指示を出して直してもらう」という使い方になります。
新機能2 ── パワポ形式で書き出せるように
2つ目の新機能は、作ったスライドをパワポ形式(.pptx)で保存できるようになったことです。
書き出しメニューに「PowerPoint (.pptx)」が追加され、ダウンロードしたファイルをそのままパワポで開けます。自院のテンプレートを適用したり、細かいデザイン調整を加えることが可能に。
公式発表では「次はGoogleスライドにも対応予定」とされており、今後さらに使い勝手が良くなりそうです。
何がどう変わったのか?
| 項目 | これまで | 今回のアップデート後 |
|---|---|---|
| 修正方法 | 作る前に指示するだけ | 作った後にスライドごとに修正可能 |
| 気になる箇所がある場合 | 全部作り直し | そのスライドだけ直せる |
| 保存形式 | PDFのみ | パワポ + PDF |
| 使い方 | 一発で作って終わり | AIと対話しながら仕上げ → パワポで最終調整 |
おすすめの使い方 ── 3ステップ
今回のアップデートを活かした、おすすめの資料作成の流れをご紹介します。
- 下書き:NotebookLMに資料を読み込ませてスライドを生成 → 気になる箇所をAIに指示して修正
- 書き出し:パワポ形式でダウンロード
- 仕上げ:パワポで自院のテンプレートを適用し、デザインを整えて完成
「まずNotebookLMで骨組みを作り、仕上げはパワポで」というハイブリッドな使い方が、現時点では最も効率的です。
NotebookLMの進化の歩み
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年5月 | Googleの実験プロジェクトとしてNotebookLM発表 |
| 2025年11月 | スライド作成機能が登場(PDF保存のみ、修正不可) |
| 2025年12月 | Google公式が活用ガイドを公開 |
| 2026年2月 | 個別修正 + パワポ書き出しに対応(今回) |
| 今後 | Googleスライド形式への対応を予定 |
NotebookLMは「資料を読み込ませてスライドを一発で作る」だけのツールから、AIと対話しながら修正し、パワポで仕上げられる資料作成ツールへと進化しました。院内の勉強会資料や学会発表のスライド作成など、先生方の日々の業務効率化に直結するアップデートです。

